20、30代の引きこもりの若者らの自立支援の推進を目指す、公明党の日下美香県議と星谷鉄正広島市議は2月22日、広島市中区の特定非営利活動法人(NPO法人)「青少年交流・自立・支援センターCROSS」を訪問し、関係者から現状と課題を聞いた。
 CROSSは2003年8月から、引きこもり状態の若者や仕事に就かず、学校にも通わない若者の自立支援を目的に、一軒家を開放して交流スペースを開設。5人のスタッフで週4回開所しており、現在13人の男女が通っている。
 通所者はそれぞれのペースで集い、思い思いに時間を過ごす。その中で通所者同士がゲームやスポーツ、料理などを通じ、対人関係に慣れるとともに、ボランティアへの参加や職業相談、就労体験を通し、社会参加の力と自信を養う。また、月1回以上の個人面談や訪問指導、保護者の会なども行っている。
 通所する子を持つある保護者は「わが子はここで過ごすことで、人や社会とのかかわり方を学び、すっぽりと抜け落ちていた空白の時間を埋めているんだと思います」と言う。
 CROSSでは約1年半で3人の若者が、就職や進学など、それぞれの自立へ歩みを進めるまでになり、また、この春に向け、挑戦を開始している通所者も多い。
 引きこもりの若者らに対する社会的な理解は浅い。行政の支援の手も少なく、民間が自力で頑張っているというのが実情。同スペース運営においても、心理学や医療などの専門知識や技術を持った人材の育成、登用や、活動資金、就労体験の受け入れ先の確保は、活動の存続を懸けた切実な問題。
 CROSSの斉藤圭子理事長は「ありがたくも今年度は市から支援を頂けたが、これがなかったら今年でこの一軒家も手放すことになっていた」と、運営の苦境をのぞかせていた。
 視察を終えた、日下県議は、県が04年から引きこもり対策として県内8カ所で相談室を設置したことを述べ、「これは引きこもりになるのを防いでいこうというもの。今後は、引きこもりの若者らの自立支援の推進に力を入れていきたい」と決意を語っていた。
引きこもり
行政の支援拡充必要
民間の交流施設で要望聞く  (05.2.22)
引きこもりの交流スペース「CROSS」を訪問し、現状を聞く日下県議と星谷広島市議